サムイ島の季節-サムイ島の気候・天気



目的別ベストシーズンを知ろう
サムイ島の季節

サムイ島の気候・天気


■「サムイ島の季節」の話の前に、サムイ島の位置と地理を覚えましょう。
タイの地図
サムイ島はバンコクから約700km南の島
●サムイ島の位置

サムイ島は南北に長いタイの南、東海岸にある常夏の島。タイではプーケットに次いで有名なビーチリゾートです。
西海岸のプーケットからは、本土を横断すると車で4時間くらいでサムイ島のあるスラタニ県に着きます。

覚えておきたいことは、タイの東海岸と西海岸は、距離的に近くても気候・季節が違うということ。
サムイ島とプーケット、例えば、
海のベストシーズンは正反対です。


サムイ島の地図

●サムイ島の地理

サムイ島にはリングロードと呼ばれる島を1周できる道路(地図の赤色部分)があり、島を1周するには、車で1時間半ほどかかります。

このリングロードの外側、海に近いエリアが人々の住む地域です。
そして、サムイ島の面積の3分の2以上を占めるリングロードの内側は緑に覆われた深い山、人が立ち入らない地域です。

サムイ島は「島」で、「深い山々」があるので、サムイ島の気候の特徴は「天気が変わりやすい」こと。
いきなり黒い雲が流れてきたと思ったら、激しいスコールで「雨宿り」ということも多いはずです。

■サムイ島の季節-気候と天気

サムイ島は「本雨季」以外は1年を通して滞在が楽しめる気候の常夏の島。
滞在目的によってベストシーズンが異なりますので、皆さんの目的に合った
サムイ島のシーズンに、遊びに来てくださいね。

サムイ島の季節は大まかに雨季(安定期+本雨季)と乾季(冬季+暑季)

サムイ島はタイの雨季に雨が少なく、まとまった雨が降るのは11月のみ。

サムイ島はタイのビーチリゾートの中でも、とくに天気に恵まれた島です。

●雨季(5月中旬〜11月末) 
昼間の気温30〜33℃ 夜間の気温25℃前後

雨季とは「恵みの雨」のシーズン。たくさんの果物が市場にならび、南国の
美しい花を、サムイ島のあちらこちらで目にすることができます。
日本の夏と比べたら、サムイ島は海風があるので、過ごしやすいですよ。

サムイ島の雨季1 サムイ島の雨季2 サムイ島の雨季3
  1. 雨季入り 5月中旬頃

    例年、雨季入りするとき、数日間、雨が降りがちです。
    5月に来る場合、この雨が降りがちな数日間を避けたいものですが、
    近年は、曇りがちな天気になるだけなので、あまり気になりません。

  2. 安定期 6月〜10月中旬

    「雨季入り」が過ぎると気候が安定します。ほぼ毎日晴れて、短時間
    のスコール(30分位)があります。(雨季に雨が少ないのがサムイ島)

    スコールは毎日降るわけではなく、数日おきという頻度です。

    スコールが降る時間帯は、月ごとに、少しずつずれていきます。

    海は穏やか、シュノーケリング、ダイビングのベストシーズンです。

  3. ロイ・カトーン祭り 11月の満月の夜

    毎年、ロイ・カトーン (バナナの幹と葉でつくった船を海に流して、
    水の神様に感謝する祭り)は、大勢の旅行者がサムイ島に訪れます。

  4. 雨期明け(本雨季)  10月下旬〜12月上旬

    例年、1か月余り、数日おきに、烈しい雨が降る時期です。
    晴れが数日続くと、その後に雨降りが数日続く、天気が安定しません。

    サムイ島の近年の天気・気候のデータとして、
    2008年は、10月24日に本雨季に入りました。

    2009年は、11月3日に本雨季に入りました。

    2010年は、11月1日に本雨季に入りました。

    2011年は、異常気象のシーズンでした。
    11月に入ってもあまり雨が降らず、空雨季でしたが、
    12月になぜか
    曇り空が多く、雨季明けらしい天気に変わらぬまま新年を迎えた後に
    暴風雨がありました。(季節はずれの台風のようなもの、ですね)

    2012年はタイ全土で雨季明けが遅れたためでしょうか、本雨季に
    入るのが遅く、大雨が続いたのは、11月下旬の1週間だけでした。

    例年に比べて雨が少ない本雨季で、12月になると昼間はよく晴れて、
    数日毎に、夜にスコールのパターンが年末まで続きました。

    2013年は前年と同様、タイ全土で雨季明けが遅れたためでしょう、
    本雨季入りが遅く、11月中旬〜12月初旬によく雨が降りました。

    12月中旬までスコールが残りましたが、それ以降は夜のスコールも
    殆ど無く、クリスマスや大晦日の夜も、雨の心配はありませんでした。

    2014年は、11月1日に本雨季に入り、雨季後に天候不順。
    11月25日以降12月上旬は、まったく雨が降らずに、良い天気。
    いつの間にか、雨季が明けていたようですが、そのあとが天候不順。
    12月中旬以降も、晴れの日が長続きせず、曇りの日と半々でした。
    年末は曇りが多く、正月は晴れ。1月中旬には珍しく数日間雨日和。
    雨季明けが早くても、すっきり晴れが続かない天候不順の年でした。

    2015年は、10月26日に本雨季入り、12月10日が雨季明け。
    10月の本雨季入りは7年ぶり。11月は月の半分近く雨心配の天気。
    12月9日まで雨季が続いて、雨量は例年並みだと思われます。
    例年よりも長かった本雨季が終わると、クリスマス前まで晴れと曇り。
    雨季の名残りのスコールは12月22・23日。
    それ以降は、乾季らしい、穏やかな晴れの天気が続いています。

    2016年は、異常気象のシーズンでした。
    10月29日に本雨季入り、11月は月の半分近く雨心配の天気。
    12月3日から7日の大雨で、雨季が明けたのかと思いましたが、
    その後もクリスマス前まで、本雨季のように雨の心配がある天気。
    12月25日の快晴で乾季を感じたけれど、年末年始は曇り空。
    小台風(熱帯低気圧)が停滞して、1月4日から数日間の大雨。
    熱帯低気圧の影響はバンコク含むタイの広範囲に及びました。
    乾季(1月)のサムイ島の大雨は、2011年依頼の事です。
    異常気象のシーズンで、乾季らしくなったのは1月後半でした。

    2017年は、11月3日に本雨季入り。
    11月の雨量は例年並みだったと思います。
    2016年の本雨季が長引き過ぎだったので心配でしたが、
    その心配は無くて、12月8日には雨季明けしました。
    12月はよく晴れましたが、クリスマス以降に熱帯低気圧
    が訪れて、数日間、天気が崩れました。

    2018年は、11月7日に本雨季入り。
    例年より雨が少なく、晴れ日も多くて、楽な本雨季でした。
    しかし、1日1回程度のスコールが12月19日まで続いて、
    12月20日から快晴の天気になりました。
    1月4日の夜に台風1号がサムイ島近海を通過。
    タイに台風が来るのは10年に1度の珍事で驚きましたが、
    5日の朝には空港が再開され、大事になりませんでした。

    サムイ島の雨季明けは、通常は、12月上旬になります。
    (12月は雨季の名残りのスコールが時どき、主に夜間にあります)

    しかし、近年の傾向では、12月中旬まで雨の心配がある天気。
    キレのある雨からダラダラ雨に、この10年で変わってきてる感じ。
    乾季を感じるのは、12月20日頃からですね。

    2011年、2016年は、乾季になって熱帯低気圧が停滞。
    小台風(熱帯低気圧)は乾季でも訪れることがある困りものです。


●乾季(12月中旬〜5月中旬)

乾季は1年でいちばん快適な気候の「冬季」と、乾いて気温が高い気候の
「暑季」に分けられます。

サムイ島の日の出 サムイ島のココナッツ サムイ島ラマイビーチ サムイ島ビッグブッダ
  1. 冬季 12月〜2月 
    昼間の気温30℃前後 夜間の気温22℃前後

    冬季は、南国でも風があって暑過ぎず、1年でいちばん快適な気候。
    旅行者がもっとも多いサムイ島の繁忙期。旅行者は「避寒地」として、
    暖かくて、暑過ぎず、過ごしやすいサムイ島に滞在します。

    昼間でも、サムイ島の観光、街の散策など、活発になれる季節です。
    街はにぎわい、ディスコやクラブは毎日盛り上がります。
    島に活気があるので、「お祭り好き」の方には最適な時期ですよ。

    冬季は穏やかな気候、「気候のベストシーズン」と言われます。
    サムイ島の西海岸では、冬季は「サンセットのベストシーズン」です。
    海の状態は、東海岸には波があり、西海岸は比較的に穏やかです。

  2. 大晦日と新年 12月31日

    大晦日の夜には、ビーチでカウント・ダウン。新年とともに花火が
    上がります。この日だけはバー、パブ、クラブ、どこも終夜営業。
    若者からお年寄りまで、誰もが朝まで踊ったり、グラスを合わせて、
    サムイ島の新年を祝います。

  3. 冬季のシュノーケリングについて

    冬季に入ると、風が強くなり、東海岸のビーチには波が押し寄せます。
    波のある日は透明度が悪く、乾季の中の冬季はサムイ島の東海岸は
    シュノーケリングが楽しめません。
    冬季は、1年を通してシュノーケリングが楽しめるナンユアン島(タオ島
    沖合い)へ行くデイ・トリップのツアーをおすすめします。

  4. 暑季 3月〜5月中旬
    昼間の気温35℃前後 夜間の気温28℃前後

    1年を通していちばん暑い、タイ人が「夏」と呼ぶ季節。
    雨はほとんど降りません。
    1年じゅう快適な海風の吹くサムイ島でも、この時期だけはエアコンの
    ある部屋に泊まりましょう。

    サムイ島では、暑季に、「海のシーズン」が始まります。
    波がある日と波が無い日が交互の季節なので、海には流れがあって、
    水温が温か過ぎず、サムイ島のビーチは、「魚影が濃いシーズン」。
    暑季は、海の色が美しい「海景色のベストシーズン」と言われます。

    サムイ島のベストシーズン1 サムイ島のベストシーズン2
  5. ソンクラーン(タイ正月) 4月12〜14日

    「水かけ祭り」として親しまれているソンクラーン。
    子供から大人まで、水鉄砲やバケツで水をかけ合い新年を祝います。
    サムイ島では「水かけ祭り」はタイ正月に1日だけ行い、大勢の旅行者
    が参加します。

●日なたと日陰

日中、屋外で過ごすとき、日なたと日陰では体感温度がまったく違います。
いつも心地良い風が吹く日陰であれば、とても快適に過ごせます。
また、日なたに長時間居たり、日なたを長時間歩くことは危険です。
南国の日差しは強烈ですから、帽子や日焼け止めなどを用意しましょう。

●サムイ島の天気予報

サムイ島の天気予報は、タイ気象庁の天気予報 が信頼できます。

タイ気象庁の天気予報のアドレス
https://www.tmd.go.th/en/province.php?StationNumber=48550

サムイ島の雨季の天気予報では thunder shower Precip. に注目。
雨季の天気は「晴れたり曇ったり」が基本ですが、
降水確率の高い日には山から雨雲が下りてきて、
日本の夕立のように短時間のスコールがあります。
降水確率40%以上ならスコールを心配する生活実感。
ただし、スコールは局地的なもの、島の何処であるかはわかりません。

また、サムイ島の天気予報の天気マークには「やや曇」がよくありますが、
サムイ島では山に雲が掛かりやすく、ビーチには雲が掛かりにくいので、
「やや曇」の場合は、海側では晴れていることが多いといえます。
「だいたい曇」の場合は、海側は「晴れたり曇ったり」の天気になります。
「だいたい曇」=Cloudy Sky

●サムイ島の海のコンディション

サムイ島は海辺に居ると、いつも心地よい風が感じられる島です。
サムイ島の海のコンディションを知りたいときは、風向きをチェック。
サムイ島の主要なビーチは東海岸に集中していますが、
東風の吹く日には波があり、海の透明度が悪くなります。
西風の日は海面が湖のように穏やか、透明度良好です。

5月〜10月中旬が海のベストシーズンと言われるのは、
東風が吹かないからです。
それ以外の季節でも、西風の日はコンディション良好。

5月〜10月中旬でも稀に波がある日があるのですが、
それは東シナ海に台風が停滞した場合の影響ですね。

●サムイ島の雨季の異説

「サムイ島の雨季はいつか」と尋ねると、「11月から3月」と答える人が
居ます。とくにサムイ島のタイ人ツアーガイドがそう言うことが多いので、
私もサムイ島に住むようになるまでは「サムイ島の雨季は11月から3月」
だと信じていました。

しかし、サムイ島に住んでみると、その雨季の異説は、生活実感に全く
合いません。

サムイ島の季節は、タイの雨季入りの5月に、雨季の果物が収穫され、
(近県を含めた)タイのその他の地域と同様に、スコールが始まります。
そもそも本土から見える距離にある島が、その島だけ季節・気候が違う
ことはあり得ないのです。

しかし、雨量を考えた場合、サムイ島の雨の降りかたは、少し異質です。

※雨の多い月(200ミリ以上)=赤字表示

サムイ島の雨季

サムイ島はタイの雨季(5月〜10月)に、スコールがありますが、
そのスコールは数日おきに1度という頻度で、30分程度の短いものです。
だから、5月〜10月のサムイ島は雨量が少なくても、乾季ではありません。
(100ミリ以上の雨が降りますので、水不足の心配はありません)

そして、タイの雨季が終わる10月下旬〜12月上旬の本雨季(豪雨季)に、
大量の雨が降ります。
10月の多い雨量は10月下旬の集中豪雨、12月の多い雨量は12月上旬の
雨季の終わりの集中豪雨ですね。

12月中旬〜1月にも雨季の名残りのようなスコールが稀にありますが、深夜
に短時間降る傾向なので、朝、雨があったことも気付かない程度です。
サムイ島は12月下旬になると、街は旅行者で溢れて、青空屋台が大盛況。
雨の心配はありません。皆、ビーチや屋外生活を楽しんでいます。

2月〜4月は雨が降らない、水不足の心配がある乾季です。断水が多いので
貯水タンクと、水圧維持のためのモーターが民家では不可欠になりますね。

生活実感から言うと、本来のサムイ島の雨季は10月下旬から12月上旬。
5月〜10月は乾季ではありませんから、雨が少ない雨季としか言えません。
12月〜1月の冬季は、雨季とも乾季とも言い難い実感がありますが、タイの
季節に準ずれば、多少スコールが残る乾季なのでしょうね。

本雨季(10月下旬〜12月上旬)を除けば、サムイ島は、気になるほど雨が
降らず、タイでは稀な、実質の雨季が短い、とくに天気に恵まれた島
です。

結局、ツアーガイドの「サムイ島の雨季は11月〜3月」という言葉は、
「サムイ島はヤシノキ以上の高さの家が建てられない」という言葉と同様、
観光客に「え〜っ」と言わせたいための、パフォーマンスだったわけです。
(どちらも正確に言うと嘘だが、神秘的なサムイ島を言い当てている)

(2019年06月13日改訂)

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